Innocent Smile~ずっと一緒に~
「佐那子さん、メシ食ってないんでしょ?
買ってきたんですけど、食べますか?」
恭哉が手にぶら下げている袋の中を見ると、お弁当屋さんの幕の内弁当が2つ。
どうやら恭哉もここで食べる気らしい。
私は食欲があまりなかったけど……
せっかく買ってきてくれたのだから、一応一緒に箸をつけることにした。
「佐那子さん、あまり食べないですね。」
私の食欲とは対照的に、ガツガツと大きなお弁当を頬張る恭哉。
まるでそれは思春期の男の子みたいで、若いと感じるし、可愛いとも感じる。
「やっぱり、食欲がね……」
「そうですか……無理しないで寝てくださいね。」
恭哉って、こんなに優しかったんだ……
だから女の子にも、モテたりするんだろうね。
ちょっとわかる気がする。