Innocent Smile~ずっと一緒に~

「佐那子さん、メシ食ってないんでしょ?
買ってきたんですけど、食べますか?」


恭哉が手にぶら下げている袋の中を見ると、お弁当屋さんの幕の内弁当が2つ。

どうやら恭哉もここで食べる気らしい。


私は食欲があまりなかったけど……
せっかく買ってきてくれたのだから、一応一緒に箸をつけることにした。


「佐那子さん、あまり食べないですね。」


私の食欲とは対照的に、ガツガツと大きなお弁当を頬張る恭哉。

まるでそれは思春期の男の子みたいで、若いと感じるし、可愛いとも感じる。


「やっぱり、食欲がね……」

「そうですか……無理しないで寝てくださいね。」


恭哉って、こんなに優しかったんだ……

だから女の子にも、モテたりするんだろうね。
ちょっとわかる気がする。


< 76 / 374 >

この作品をシェア

pagetop