タカラモノ~桜色の片道切符~
「ソファー」



「わ、私がそっちで寝るよ。小さいし。理央くんの身長だと、はみ出しちゃわない?」



「病人は大人しく甘えてろ」



軽く、痛くないくらいにデコピンをした




「でも、このベッド、キングサイズだよね?」



「美桜、天然?」



肺の中の空気を全て吐ききるような深いため息と共に聞こえてきた理央の声



「え……」



漸く自分の発言の意図を理解すると、美桜の顔はりんごのように赤く染まった。





「作品からは想像つかない。今までの相手どうしてきたんだか」





口元に左手を置いて小さく咽喉を鳴らすように笑いながら理央はベッドの反対側に腰掛けた。





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