タカラモノ~桜色の片道切符~
「美桜、ライチまだあるけど食えない?何か食べないと体もたないから」
昨日抱き上げて改めて思った。
抱きしめるときの力加減が不安になるくらいに細い。
今までに書かれた多くの人気作も、ここまでとはいかなくてもギリギリまで自分を追い詰めて書かれていたのだろう
「ごめんね、理央くん、わたし……」
迷惑だよね?こんなに心配かけちゃっているし
「帰るなんて言うなよ。今にもまた倒れそうなやつを帰せるか」
「でも」
これ以上甘えられない。
「もっと、周りに甘えろ。甘えすぎるのもどうかと思うけど、美桜の場合は一人で頑張りすぎ」
ふわりと洗い立ての香りが残る髪をそっと撫ぜた。自分と同じ香りのはずなのに、甘く香る。
「りお……くん?」
「甘えろ。美桜」
唇に触れるだけのキスを落とした。
「理央くん……」
優しく笑った笑顔がまた一つ、私の心に浸入する。
「美桜?」
「……ぎゅっとして」
握っていた手に少しだけ力を加えた
昨日抱き上げて改めて思った。
抱きしめるときの力加減が不安になるくらいに細い。
今までに書かれた多くの人気作も、ここまでとはいかなくてもギリギリまで自分を追い詰めて書かれていたのだろう
「ごめんね、理央くん、わたし……」
迷惑だよね?こんなに心配かけちゃっているし
「帰るなんて言うなよ。今にもまた倒れそうなやつを帰せるか」
「でも」
これ以上甘えられない。
「もっと、周りに甘えろ。甘えすぎるのもどうかと思うけど、美桜の場合は一人で頑張りすぎ」
ふわりと洗い立ての香りが残る髪をそっと撫ぜた。自分と同じ香りのはずなのに、甘く香る。
「りお……くん?」
「甘えろ。美桜」
唇に触れるだけのキスを落とした。
「理央くん……」
優しく笑った笑顔がまた一つ、私の心に浸入する。
「美桜?」
「……ぎゅっとして」
握っていた手に少しだけ力を加えた