タカラモノ~桜色の片道切符~
「昼より食べられて良かった」
「……うん。オーナーさんにお礼言わないと。たくさんお世話になったし」
「今回の本が出来上がったときにサインでも入れて渡せば十分。まずはちゃんと食べて休む。体調を戻すのが最優先」
背中のクッションを抜き、美桜の体を横にする。
「理央くん。眠るまで居てくれる?」
返事はせず、差し出された手をそっと握り返した。
「……うん。オーナーさんにお礼言わないと。たくさんお世話になったし」
「今回の本が出来上がったときにサインでも入れて渡せば十分。まずはちゃんと食べて休む。体調を戻すのが最優先」
背中のクッションを抜き、美桜の体を横にする。
「理央くん。眠るまで居てくれる?」
返事はせず、差し出された手をそっと握り返した。