タカラモノ~桜色の片道切符~
「うがいして」



漸く落ち着くと、言われるままにうがいをして、ベッドに連れて行かれた。



「寝てろ。すぐ戻ってくるから」



寝室を後にし、エントランスに出ると理央は教えて貰ったばかりの番号を押した





「……はい」



「すいません」



小一時間ほど経つと、インターフォンが鳴った。



寝室からリビングに出ると、受話器を取り、相手を確認する。画面には大地の姿があった。



「どうぞ」


チェーンを外し、中に招き入れた。



「すいま「それはさっき聞いた。こうなる事は予想ついていたし」



理央の謝罪を遮るように大地は口を開いた。


「部屋は?」



「リビングの奥です。麻酔切れてきたみたいで」



大丈夫と頷いていたが、何度も痛みを堪えるような表情をした



「ここ?」



「はい」



リビングと寝室との扉を静かに開けた


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