秘密のプリンセス
 そんなに見ないでよぉ。女の子でもドキドキしちゃう。

「どうして、僕よりかわいい顔しているの。」

 ・・・・・・?

 なに今、ものすごく寒気がしたような…

「しかも、しかもだよ。奈々都と同じ部屋なんてずるい。僕なんか葵の隣の部屋だよ。」

「隣で騒ぐな。あ、優日、こいつは大宮薫。自称女よりかわいい男。でも黒くなったら、やばいから。」

 お、男!

 こんな可愛い子が!

「自称じゃない。実際そうだもん。」

 薫君はプクッと頬をふくらました。

 でもそこが可愛かった。

「それにしても…」

 薫君はまた私を見つめた。そして、また口を開いた。

「まつ毛長い。目が大きい、背が高くてスタイルいいし、頬ふっくらしすぎ。僕よりかわいいなんて信じられない。」
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