秘密のプリンセス
 「じゃあ、お前、今日からチビチビね。」

 初対面に向かって最低!!!!

「あ、俺は竹中葵(たけなか あおい)。奈々都と薫とは小学校からの仲でぇす。」

 あっそ。

 私はこの人とはあまりかかわらないようにしよう。

「で、お前名前は。」

「・・・・・・・音田優日・・・・」

無駄な時間。私は心の中でののしっていた。

「オッケー。よろしく・・・・・チビチビ。」

なに、今の間は?

「生徒たちは速やかに各クラスに整列してください。」

 あれ…
 私、クラス聞いてない。どこ?

 すると、奈々都が声をかけた。

「優日行くぞ。」

「へ…」

「お前は俺たちと同じクラス。オヤジに言われた。」

 そうなの……ていうか、ウィッグの中、むれてる。

 私はトイレに駆け込むことにした。

「ちょっと、トイレ行ってくる。」

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