秘密のプリンセス
 「今日は、どこに行くの?」
「秘密。」
 奈々都は行き先を教えてくれない。
 しばらく歩いていると
「着いたぞ。」
「可愛い!!」
 目の前には、おしゃれな、かわいいお店があった。
 雑貨屋さんかな?
「入ろうぜ。」
 奈々都は、ドアを開けてくれる。
「ありがとう。」
 入ってみると可愛い小物や髪飾りがいっぱいあった。
「ほんと、きらきらだ。きれい。」
 私は、お店の中を念入りに見ていく。
 ふと、一つ、マリンっぽい海を連想させるような髪飾りが目に入った。
「これ、かわいいかも。」
 値段を見る。
 た、高い。
 私はそっと、髪飾りを置く。
 これはなかったことに。
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