秘密のプリンセス
「春の陽気に誘われて・・・・」

 先生の話ってやっぱ長いなぁ。

 つまらない。眠い。

 クイッ・・・

 誰かが、肩をつかみ私を後ろに向かせた。

「なに…」

 私はつぶやきながら振り向いた。

「優日。」

 やっぱり、薫だよね。

「さっきはごめんね。」

 可愛い、薫って、一つ、一つのしぐさが、可愛い。

「奈々都と同じ部屋の子だもん。仲良くしなきゃ、ね。」

 可愛いうえに、いい子。

「ダメ…?」

「いや、薫、よろしく。」

 それにしても、こんな子が男子って複雑だなぁ。

「そういえばさぁ、さっき銀ちゃんと来ていたよね。」
< 18 / 173 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop