秘密のプリンセス
 それに……名前で呼んでくれたんだもん。

「なんだよ。」

 私も名前で呼ぼう♪

「一臣、お前そうやって笑っといたほうが絶対いいぞ。だって、笑った顔めちゃめちゃ、カッコいいからな。」
 
 なぜか、自然と顔がほころんじゃう。

「じゃあねぇ、お前も勉強頑張れよ。…あ、あとちゃんと睡眠とれよ。」

 バタンッ…

「・・・・何だよ、アイツ・・・・。」

 図書室に残された一臣は、真っ赤に染まった夕日のように、頬を赤く染めていた。
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