恋のおわり。

「私が作ったお弁当が恥ずかしいから普通のにしてくれって言われた。一生懸命、直人の為に作ってるのに。だから今日のお弁当は梅干しをたくさん入れた日の丸弁当にしてあげた」


膨れっ面のさやかに
アハハと笑っている佳菜子さん。


「そんな事して直人さん怒らないの？」


「知らな～い」


「奈緒ちゃん、夫婦喧嘩は犬も食わないって言うでしょ。心配するだけ損よ」


「ひっど～い、佳菜子さん。
少しは心配してよ～」


「さやかちゃんも今だけだから、旦那が一番なの。子供が出来たら旦那なんか二番目、三番目になるんだから」


経験者の佳菜子さんがさやかに言っていた。


「イヤ、私はずっと直人が一番ですから」


佳菜子さんの言葉を否定して宣言するさやか。


「奈緒ちゃん、言ったでしょ。心配するだけ損よ。オノロケ話聞かされて。ね～」


私に同意を求める佳菜子さんに


「ですね～」


私も賛同して顔を傾けた。


「奈緒まで冷たくしないでよ～」