恋のおわり。
「ダーリンから?」


うなづいて佳菜子さんに返事を返すさやか。


『うん。‥‥・‥‥うん。‥‥・‥‥私も‥‥・‥‥うん。‥‥・‥‥そう、いつもの所。‥‥・‥‥わかった。待ってる。‥‥・‥‥はい』


電話が終わりニコニコしているさやかが私達を見た。


「直人がね、弁当の事は俺が悪かったって」


「直人君も折れるの早かったわね。
もう、さやかちゃんの尻に敷かれちゃった」


「直人は優しいんですっ」


「奈緒ちゃん、夫婦ってこう言うもんだからね。他人が心配してもコロッと仲良くなるんだから」


「佳菜子さんだってそうでしょ?」


「私なんか喧嘩の仕方も忘れちゃったわよ。空気みたいで」


独身の私には遠い話のように聞こえたが
私の話題から反れた事にホッとしていた。


「私、御手洗い行ってきますね」


私に話が来ないように席を外した。


だいぶ、飲んじゃったかな。
ほろ酔い気分で体がフワフワして心地良かった。








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