恋のおわり。
岡島君の姿が見え手を振りながら近付いた。


「昨日と今日、出張だったんだ。
早く帰り着いたから」


「メールくれたらまっすぐ帰ってたのに」


「驚かせようと思って」


買い物袋を岡島君が取りエレベーターで4階まで上がっていく。


「岡島君、座っててすぐ作るから。
洗濯物あったら出して洗っとく」


洗濯機のスイッチを入れエプロンを着けて台所に向かう。


ポークソテーを作ろうと下準備をしていた。


「今日は何?」


後ろから岡島君の声がして振り向く。


「ポークソテー。すぐ出来るからね。
あっ、待てなかったら何かつまんどく?
冷蔵庫に何かなかったかな?」


岡島君の前を通ろうとしたら腕を取られ抱き締められた。


「奈緒さんの匂いだ」


首筋に顔を埋め呟いた。


「…これじゃ動けないよ」


「…ちょっとだけ」


そう言って私にキスをしてきた。


深くなるキスに私も腕をまわしこたえる。
唇が離れチュッとオデコにキスをした。


にっこり笑う岡島君が愛しくて
ぎゅっと抱きしめた。












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