恋のおわり。
岡島君と11時に待ち合わせ。


「あのー、今時間何時ですか?」


たくさん人が行き交う街中。
キョロキョロしながら岡島君が来るのを待っていた。


「あのー」


若い男性に声を掛けられた。


「私ですか?」


相手の男性に確認する。


「そう。時間何時ですか?」


「時間?」


携帯持ってないのかな。
手に持っていた携帯を見る。


「10時55分です」


「俺、暇しててお茶でもしない?」


時間はどうでもよかったのか?
さっきより私に近づいて聞いてきた。


もしかして…の‥ナンパか?


「えっ、イヤー、いいです」


手を振って断りの言葉を言う。


「いいです、っていいの?」


さらに顔を近づけて聞いてきた。
チャラいな。


否定のいいです、なのにわざとなのかな。


「…だから、」


語気を強めて口を開いた。









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