恋のおわり。
出発前の三日間は有休が貰えた岡島君。
マンションの退去の手続きや送別会をしようとさやかが言ってくれみんなで飲みに行った。
さやかが幹事になって佳菜子さんや長谷川さんまで参加してくれた。


慌ただしく時間は過ぎていく。


そして昨日、岡島君のご両親に会った。
わざわざこちらに出て来てくれてレストランで食事をした。


緊張して料理の味はわからなかった。
ご両親の年齢を聞いていたが実年齢よりも若く見えた。


「奈緒さん、陵太朗を待っててくれるの?」


お母さんが私に聞いて来た。


私が返事したら


「陵太朗は末っ子で甘やかせて育ててしまったから奈緒さんが引っ張ってあげてね」


笑い出す岡島君。


「母さん、俺だっていつまでも子供じゃないんだから一人前の男として俺が奈緒さんを引っ張っていくよ」


「子供の頃からボ~ってしてる子でね。ケガばっかりしてたのよ」


「小学生の時に絵で金賞もらったの、陵太朗だったわよね?」


「テレビのアニメ見たいからって幼稚園に行かないって泣いた事もあった」


「母さん、恥ずかしい事言わないでいいから」


お母さんが岡島君の子供の頃の話しをしてくれ所々で笑いが入り時間が過ぎていった。


お父さんは寡黙な人なのかな。
お母さんの話に時々相づちを打つくらいだった。


お酒が入るとお喋りになるらしいお父さん。
奈緒さんのお父さんと気が合うかも。と
ご両親を見送った後に岡島君が教えてくれた。



明日の朝に出発。
近くのホテルに部屋を取った。










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