恋のおわり。
なかなか長谷川さんとの再会は叶わず諦めかけていた頃、長谷川さんに再会する事が出来た。


長谷川さんに話しかけたら自分の事を覚えててくれすごく嬉しかった。


今日が最初で最後のチャンスだと心に決めて長谷川さんにチョコを渡した。


「江里さんね、博士がチョコ受け取った時、泣いてたんだよ。そしたら博士が江里さんにハンカチをそっと渡すわけよ。
すっごくいい場面だった」


二人の慣れ染めを聞いた時、さやかが教えてくれた。


「江里さんは博士の外見じゃなくて中身を見ててくれた。私の博士改造計画は必要なかったね」


さやかが嬉しそうに二人に話してた。


私は江里さんの事を覚えてなかったが江里さんは覚えていた。


岡島君と私が一緒にいた時に話しかけてきたらしい。


「優しそうな方だなとお声をかけたんです。だけど岡島さん、一人の女性をずっと見てらして最後の時間にすみませんと言って女性の方に行ってしまいました」


それが私だった。


「でも江里さん、岡島君とカップルになってたら今頃、遠距離恋愛だよ。奈緒も寂しい思いしてるから許してあげてね」


さやかが江里さんにお願いしてた。


「私は全然。岡島さんと奈緒さんお似合いだなって見てましたから。…それに今は博さんがいますから」


赤くなってうつむいた江里さん。
私達と同じ歳だと聞いたが女の私からしても可愛らしいなと思った。


その後、さやかに長谷川さんが冷やかされていたのは言うまでもない。


照れる長谷川さんに笑うさやか。
長谷川さんの隣で微笑む江里さん。


ちょっぴり羨ましくて私の隣に岡島君がいない事が寂しかったが親しい人の喜ぶ顔を見てると私も嬉しかった。









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