シスコン総長VS溺愛総長!? 2R
それぞれの思い ~ナオside~
マナがお風呂に行くのを見届けて、盛大に息を吐いた。
ため息というには軽くて、一息つくというのには重たい、そんな息。
よかった、ほんとによかった‥‥
あれだけ傷つけて、ハルもいなくなって
しかも、その原因は俺で。
正直、もうマナとしゃべれないと思った。
家で顔を合わせても、他人行儀に接されるのではないかとすごく怖かった。
だから、あの結集会のあと家には帰りたくないと考えてそれでもやっぱりマナといたくて帰ってきた。
リビングに入ると、ココアの甘い香りの中マナは静かに寝息を立てていた。
目元は赤くなってて少し腫れてる‥‥泣いたのか‥‥
たぶん、1人で溜めてたんだろう
あんまり考えたくはないが、マナが泣いてた時に誰かそばにいて欲しかったと。
タオルを冷やして、目元にかけてやろうかと思ったが起こすといけないので、明日腫れがひどくなっていないことを祈りながら俺は自分の部屋に戻った。
あぁ‥‥疲れたな‥‥
ベッドに体をあずけて、重たいまぶたを本能のままに閉じた。