シスコン総長VS溺愛総長!? 2R

ケイタが手を繋いでくれたおかげで、はぐれることもなく変な人にぶつかることもなく人ごみをかき分けていけた。


「ケイタは、なんだか‥なんでもお見通しって感じだね」


「なにそれ」


「だって、さっきだってあたしをあそこから連れ出してくれたし今だって人ごみに流されないようにこうやって手繋いでくれてる」


ほら、なんでもお見通しじゃん


「そんなにこにこしないでよ。普通のことしてるだけなんだから」


そうやって普通のことって言えることも十分すごいと思うんだけどなぁ


なんて考えたけど、緑色の髪の隙間から見えた赤い耳にこれ以上言うのはよそうと言葉を飲み込んだ。


「はい、いらっしゃい」


大人しそうなおばちゃんの屋台には青と白地の布に赤い文字で氷と書かれている。


「かき氷2つ。ブルーハワイと、結局マナは何にするんだっけ」


「あ、どうしよう。いちごで練乳かけてもいいなぁ。でもレモンも捨てがたいー‥」


あ、でもでもメロンもいいなぁ


うーん、と真剣に悩んでれば


「何と何で悩んでんだ」


後ろから頭にずしりと重みを感じる。


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