ゆいちゃんの初恋事情。
キーンコーンカーンコーン


「ねぇねぇ駅前にクレープ屋ができたんだけど一緒に行こーよ!」


隣の席の新山さんが言っている。


だけど残念ながらこれは、私に向けられた言葉じゃない。


だって私に友達なんていないから


そもそもつくる気がない。


めんどくさいし何かあったらすぐ愚痴るしそんな友達だったら作らない方がいいとおもったからだ。


まぁ昔いろいろあってそれからだけど‥‥。


早く帰ろ。


「おーい宮崎ちょっと来てくれ」


帰ろうと席を立つと先生によばれた


私なんか先生に呼ばれることしたっけ?


『はい』


「お前図書委員だったよな?」


『えっと‥‥はい』


「新しい本が届いたから整理して欲しいんだけど」


はっ!?今日は、早く帰れるかと思ったのに‥‥‥‥


『嫌です。』


‥‥なんて私が言えるわけがなく


『はい‥‥。』


頷いた‥‥。


「そうか!良かった!みんなに断られてたんだけどお前がやってくれて良かった!」


はっ?






< 2 / 229 >

この作品をシェア

pagetop