ボク、「いぬ」
ボク、「いぬ」
この物語の主人公は人間になりたいと願う「いぬ」です。
彼は自分が「いぬ」としての素晴らしさを知らない。そして、人間の愚かさを知りません。
彼はただ生まれてきました。
その時、母親はいませんでした。
彼にあったのは薄汚れたダンボールとふかふかの毛布。
そして、少しのミルク。
目の前を行き交う人間。
ねぇボクを見て。ボクは誰なの?
教えて。