Snow&Cherry
「おはよー」
午前7時50分。
早めに学校に着いた私は、あまり人のいない、静かな教室に響かない程度の声でそう言った。
来ていたのは、話したことのない子が二人と、永瀬。
いつもは遅刻ギリギリな永瀬が珍しく早く来ていた。
「おはよ」
永瀬は、読んでいた本から目線を私の方に移して笑った。
永瀬の笑顔を見るのは初めてじゃいけど、自分に向けられると、改めて「キレイな顔だなぁ」と思う。
「永瀬。これ、ありがとう。」
私は、鞄から昨日貸してもらった本を取り出して、永瀬に渡した。
永瀬は驚いた顔をして受けとると、もう読んだんだ、と言った。
「この話の鍵は………」
永瀬がパラパラとめくりながらそう呟くもんだから。
「「103Pの18行目!」」
つい、永瀬と同時に言ってしまう。
永瀬に教えてもらう前に、自分で探したくて、5回読んだんだもん。
永瀬は、吹き出すと、あはははと声をあげて笑った。
そして、涙をぬぐいながら。
「正解!」
と笑った。
午前7時50分。
早めに学校に着いた私は、あまり人のいない、静かな教室に響かない程度の声でそう言った。
来ていたのは、話したことのない子が二人と、永瀬。
いつもは遅刻ギリギリな永瀬が珍しく早く来ていた。
「おはよ」
永瀬は、読んでいた本から目線を私の方に移して笑った。
永瀬の笑顔を見るのは初めてじゃいけど、自分に向けられると、改めて「キレイな顔だなぁ」と思う。
「永瀬。これ、ありがとう。」
私は、鞄から昨日貸してもらった本を取り出して、永瀬に渡した。
永瀬は驚いた顔をして受けとると、もう読んだんだ、と言った。
「この話の鍵は………」
永瀬がパラパラとめくりながらそう呟くもんだから。
「「103Pの18行目!」」
つい、永瀬と同時に言ってしまう。
永瀬に教えてもらう前に、自分で探したくて、5回読んだんだもん。
永瀬は、吹き出すと、あはははと声をあげて笑った。
そして、涙をぬぐいながら。
「正解!」
と笑った。