【完】恋愛距離*.゜ーボクラノキョリー
耳を塞いで、全てを拒絶した。
やめてよ、掘り返さないでよ。今更、傷を抉るなんて残酷。
何も聞きたくない。
今更何を言うつもりなの?
謝るの?
とりあえず謝ればいいと思ってるの?
──そうして、罪悪感から逃れようとするの?
帰って。聞きたくない。
叫ぶようにそういうのに、木村君は意地でも私に何かを伝えようとする。
だけど──。
これだけは言わせて、と伝えられた言葉は、あまりにも予想外過ぎて。
「好きだ、沢森」