【完】恋愛距離*.゜ーボクラノキョリー
なんか沢森、小動物みたいだな、なんて思いながら、緩みそうになる頬を抑える。
あー、やべ。ニヤけそう。
なんだかんだ言って、俺から逃げないところとかもう可愛過ぎて。
怠くて下がり気味だったテンションも、一気に上がった。
「ちょちょちょ、理貴!」
学校に着くと、いちはやく俺を見つけた昴が驚きのスピードでとなりにやって来て。
肩を組むと、小声で俺に話しかけてきた。
「なんだよ。暑いから離せよ」
「お前、なに恵梨ちゃんと一緒に登校してんの!」
「行きがけに偶然会ったから」
そんだけだよ、と言うと、このラッキーボーイめ!と昴が悔しがる。
「俺だってかわい子ちゃんとラブラブしたい!理貴ばっかずるいだろ!」
「別にラブラブはしてない」