【完】恋愛距離*.゜ーボクラノキョリー
「お前さ、変なこというのやめろよな」
「変なって、浮気?」
「それ」
浮気も何も、付き合ってるやつが居るわけでもないし。
あと、さっきみたいに勘違いされた時に対応すんのがめんどくさい。
はー、とため息をついた俺に、カラカラと昴が笑う。
「お疲れだねー」
「誰のせいだと……」
まあ、ほぼ九割はあの女達のせいだけど。
作業してる間もずーっと飽きずに俺に話しかけてきて、作業する手を止めてるし。
なんで無理やり誘われた俺が一番作業してるんだっつの。おかしいだろ。
「まあまあ、これでも飲んで落ち着きんしゃい」
ん、と渡されたのは未開封のスポーツドリンク。
昴のもう一方の手には飲みかけのジュースがあって、わざわざ買ってきてくれた事がわかった。
「ん。サンキュ」