【完】恋愛距離*.゜ーボクラノキョリー
何で嫌われるのが怖いなんて、思っちゃうの。それはむしろ、望んでいることのはずなのに。
関わりを持つのはやめにしたいって、思ってるのに。
幸い、木村君とお店のシフトが被ることはなくて、一緒に店番をすることにはならなかった。
……一緒にお店をやるなんて、気まずすぎるもん。
──あれから、木村君とは一度も目が合わない。
この前まではよく、目が合うと思ってたのに……。
いくら木村君が昔、私に何をしたとしても、転校生だった私を一番気にかけてくれたのも事実で。
また転校してきてもあまり心細くならなかったのは、きっと木村君のおかげで。
……本当はもっと、感謝しなくちゃいけないのに。
わかってるのにそれができない。
いつから私、こんなに意地っ張りになっちゃったんだろう。