【完】恋愛距離*.゜ーボクラノキョリー
停学、と発せられた言葉は思った以上に重い。
そうだよ、なんで無理してでもとめなかったの、私。
自分のために怒ってもらえたことが嬉しいなんて、馬鹿みたい。
「ごめん、なさ……」
震える声で謝ると、はー、と木村君はため息をついて。
呆れられた?とビクッと震えた私の腕を、木村君が掴んだ。
驚いて顔を上げると、木村君は優しく微笑んでいて。
「木村君……?」
「謝るくらいならお礼言ってくれた方が嬉しいんだけど、俺」
こてん、と首を傾げてそう言った木村君。
「……っ、あ、有り難うございます……」
「んー、やだ」
「え!?」