【完】恋愛距離*.゜ーボクラノキョリー
俺が相当緊迫した表情をしていたからか、先生が驚いたように俺を見る。
俺はそんな先生に半ば掴みかかるようにして問い詰めた。
「沢森はなんで来ねーんだよ!」
「沢森か?……ああ、このあと話そうと思ってたんだがな。予定が一日早くなってしまったみたいでな……」
哀しそうにそう呟く先生の言葉は何も理解できなくて。
「どういうことだよ!」
そう言うと、先生は困ったように目を逸らした。
「……沢森は元々、卒業したら引っ越す事が決まってたんだ」
「……は?……」
……引っ越す?
「引っ越す、って……どこに……?」
「確か九州の方だったかな。彼女、俗にいう転勤族だろ?しかし今までは転勤も関東内で収まってたらしいんだが、いきなり九州とはな……」
九州?