ワケあり地味子と全国No.1暴走族?!Ⅰ
綺羅と翔が喧嘩しているのだ。
内容?それは、
「理沙は僕のバイクに乗るの!!」
「綺羅、運転危ない。」
そ、私を誰が乗せるかって喧嘩。
「理沙。」
不意に呼ばれる。
「ん?」
私は声の主に顔を向けて返事をした。
「なに?紗那。」
「あいつら五月蠅いからな。俺のバイクに乗れ。」
え?紗那のバイクに?
「紗那のに?」
「イヤか?」
いや、別にイヤじゃないけどさ。
「運転あらそうだなって。」
「この中では一番の安全運転だぞ?」
え?嘘。
「じゃ、じゃあお願いね。」
「ああ。」
私にヘルメットを渡しバイクにまたがる紗那。
私はヒラッと後ろにまたがった。
「流石桜神。乗り慣れてるな。」
「まぁね。速く行こう。」
「だな。腰に捕まっとけよ?」
「はいはい。」
腰に手を回した瞬間、
ブォン
と、音を立ててバイクがもの凄いスピードで走り出した。
これのどこが安全運転なんだ!
私はもっととばすけど!
白バイに追いかけ回されんぞ!!