ダウトゲーム【更新中】
明日からの連休に思いを馳せ、

意気揚々と鞄に荷物を詰め込んでいると


「ハナちゃん……廊下、呼ばれてる」


クラスメイトの女子が
何だか申し訳なさそうに耳打ちしてきた。


ーーザワッ


クラス中の視線が

一瞬にして集中する。


「は~い、いってらっしゃ~い」


ひらひらひら~と手を振り

風香は首を小さく傾げて微笑んだ。

そんな風香に呆れた視線を流し

廊下に目をやる。


――男子生徒Bが、ヘコッと会釈をしたのが見えた。



「風香、先帰ってて

明日は夕方頃、適当に家に来ればいいから

何かあったらメールして」


手短に用件を伝えたアタシの両肩に


「オッケー☆……じゃ、またね」

軽やかなソフトタッチをして風香は教室を後にした。




「ありがとう」

クラスメイトの女の子にお礼を言って、帰ろうと思って持っていた鞄を机に掛けた。


「はぁ……」


目立たないように、小さく溜息を吐き出して

男子生徒Bの元へ重い足を進めた。
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