ダウトゲーム【更新中】
「華さん、今日も綺麗だなぁ」

「手脚細長っ」

「モデルみてぇ」

「瞳の輝きが違うんだよ」

「やべっ、目合った!今日の俺ついてるかもしんねぇ~」

「栗色ふわふわロング、私も目指そうかなぁ」

「ばっ、お前がやってもあぁはなんねぇよ!」

「フランス人形みたいだよね。クォーターなのかな?」

「純日本人って会報に載ってるってー」

「あの可愛さでツンデレってギャップが堪んねぇ~」

「は?お前、喋ったことねぇだろ!」

「否、絶対ツンデレだ。(願望)」




人が廊下に出るなり、コソコソコソコソ……ッ!

毎度毎度、何を言われてるかわかったもんじゃないから、気分が悪い。

普通に話し掛けてくれれば、こっちだって普通に話すのに。



「あ……っと、外、出てもいいかな?」



こいつもこいつだ。

呼び出しておいてビクビクしながら数歩前を歩く男子生徒B。

見ていてイライラする。



「うん、早く行こ?」



男子生徒Bを抜いて、足早に昇降口へ向かう。



……あ。

外出るなら鞄持ってくればよかった。
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