ダウトゲーム【更新中】
取りあえず、着替えだ。
チェストの中から掴み出した適当な下着を身に着け
カットソーを被る。
クローゼットを開いて
一番に目に入ったサーモンピンクのショートパンツを履き
玄関へ向かいながら
ボサボサ髪を手櫛でポニーテールに纏め上げる。
「で、何でアタシん家を知ってるわけ?」
ドアを開け
飄々とした彼を威嚇気味に睨みつけた。
「だって、あんた携帯忘れたでしょ?」
「はぁ?」
さっきまで電話してただろうが!
礼儀が正しいのかずうずうしいのか
丁寧に玄関で会釈し
至極当然のごとく家に上がり込んできた右崎 柊に唖然とする。
アタシの横を通り過ぎるときに
ふと
手の平に黒い箱を置いた。
黒い、艶のあるシンプルな箱……
というか携帯である。
サックスブルーのこれまたシンプルなストラップがついている。
「って、コレあんたのでしょ!!」
この黒い携帯、確かに見覚えがある。
なんてったって昨日
アドレスを交換し合ったのだから。
「もう、何なの一体……」
無礼極まりない彼の後ろ姿を
仕方なく追うと
抑揚のない声が返ってきた。
「華井さんが携帯忘れていったみたいなんですけどって言ったら
優しい担任が届けてやってくれって住所教えてくれた」
えー!
先生……これはどう見ても男物です。
あぁ、あれか……
「ジェンダーフリーか…!」
空に向かって叫んだ。
「ははっ、何それ」
リビングへと勝手に足を進めていた彼が振り返った。
少しだけ困ったように眉を下げて
小首をかしげ
その薄い唇に
それは綺麗な弧を描いて。
チェストの中から掴み出した適当な下着を身に着け
カットソーを被る。
クローゼットを開いて
一番に目に入ったサーモンピンクのショートパンツを履き
玄関へ向かいながら
ボサボサ髪を手櫛でポニーテールに纏め上げる。
「で、何でアタシん家を知ってるわけ?」
ドアを開け
飄々とした彼を威嚇気味に睨みつけた。
「だって、あんた携帯忘れたでしょ?」
「はぁ?」
さっきまで電話してただろうが!
礼儀が正しいのかずうずうしいのか
丁寧に玄関で会釈し
至極当然のごとく家に上がり込んできた右崎 柊に唖然とする。
アタシの横を通り過ぎるときに
ふと
手の平に黒い箱を置いた。
黒い、艶のあるシンプルな箱……
というか携帯である。
サックスブルーのこれまたシンプルなストラップがついている。
「って、コレあんたのでしょ!!」
この黒い携帯、確かに見覚えがある。
なんてったって昨日
アドレスを交換し合ったのだから。
「もう、何なの一体……」
無礼極まりない彼の後ろ姿を
仕方なく追うと
抑揚のない声が返ってきた。
「華井さんが携帯忘れていったみたいなんですけどって言ったら
優しい担任が届けてやってくれって住所教えてくれた」
えー!
先生……これはどう見ても男物です。
あぁ、あれか……
「ジェンダーフリーか…!」
空に向かって叫んだ。
「ははっ、何それ」
リビングへと勝手に足を進めていた彼が振り返った。
少しだけ困ったように眉を下げて
小首をかしげ
その薄い唇に
それは綺麗な弧を描いて。