ダウトゲーム【更新中】
「おかえり~

また、告られてたの?」

お弁当の春巻き片手に、見上げてくるのは

羽鳥 風香(はとり ふうか)

――アタシの校内唯一の親友である。



「ねぇ、どうして?

どうして風香は呼び出しとかない訳?」



勢いよく席に着き

やっとありつけた弁当の包みを手早く開いた。



「実は沢山呼び出されてるけど隠してるだけ?

風香だって…

ミスコンで準優勝したじゃん!」



アタシは兼ねてからの疑問を投げつけ、

チラッと風香に横目をやった。



スラッとした手脚

透明且つ、みずみずしい肌

黒髪つやっつやなストレートヘアは胸下まで流れ落ちている。

誰もが振り返ること間違いなしの美少女が、そこにいる。

何故、優勝しなかったのかが理解出来ない。


基本、人見知りのアタシと違って

男女共に差別することなく物腰柔らかに接する風香

動きもどこか上品で女らしい。


それなのに何故か

告白だの
呼び出しだの
ラブレターだの

そういった噂をほとんど耳にしたことがない。

勿論、全くないわけではないのだが

謎である。
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