ダウトゲーム【更新中】
「だって、華って全然惚気てくれないし、行き帰りとかお昼もまるで日常業務みたいな感じだし」

「そんな風に見えてたの?」

「うん。ねえ、本当にあんた達付き合ってるの?」


向かいに座っている勘の鋭い風香に

菜の花を突き刺したフォークの先を向けられ、顔を覗き込まれ、

アタシは動揺を隠すようにヒダリ君へと視線を移動させて、レンコンを口に入れて咀嚼した。


勘の鈍いヒダリ君は、「またまた〜」と合いの手を入れながらエビフライに噛り付いている。


「やだな、付き合ってるよ。付き合ってるでしょう。」


せっかくここまでしてるのに、
今更嘘ですなんて言うことも出来ずに只々肯定する。


「本当に?」

「ホントダヨ♡チョーラブラブ♡

あ、イチゴパフェ食べたくなっちゃった!」


咄嗟にデザートメニューで顔を隠して、その場をやり過ごすことしか出来なかった。



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