ダウトゲーム【更新中】
「な、な、な??!」
ある程度の距離を取ることで
これまでの緊張が少しだけ解けたので
咄嗟に首元に手をやり
この危険人物を睨みつける。
先程までの扇情的な表情から一転、
少年のような笑顔をつくり
無邪気な声を出す。
「なーんて、ウソに決まってんじゃん。ドキドキしちゃったの?」
「いやいやいや、ウソってあんた……!」
思いっきり何かしましたよね!?
首元の手に力を入れて尚、牽制するも
右崎はただ肩をすくめておどけるだけで
その”何か”をした首元を指差して
こうのたまう。
「まあ、羽鳥さんもこんだけやれば信じるっしょ」
——ん?
「……あたし風香のこと、話したっけ?」
「あんだけ疑いの視線向けられてれば気付くって。
さっきのトランプ中なんて、ずっと品定めされてる気分だったよ」
まあ確かに。
さっきの風香はまるで監視するかのようだったけれども。