ダウトゲーム【更新中】
「は?」
右手に箸、左手に茶碗を持った
お夕飯スタイルな右崎が
突拍子もないことを言い出すものだから
アタシは思わず聞き返してしまう。
それに対して
ご丁寧に復唱してくれる向かいの男。
「だから、今度の中間勝負しない?」
「何言ってんのこの子は……?
さっきまで散々教えてもらってた分際で
アタシなんかが勝てるはずないじゃん!」
帰宅して勉強を開始したのが
大体14時くらいで、
そこから途中休憩を挟みつつ、
なんだかんだで4時間程は勉強に集中することができた気がする。
学年上位常連の右崎の教え方は
思った以上に簡潔で分かり易くて、
理数系が苦手なアタシにとっては
この家庭教師が神や仏に見えたほどだった。
そんな神に勝負を持ちかけられても
勝てる気なんか更々ないわけで。