別れたオトコと会う時は
そして、


『最後になるかも知れないけど、旦那とちゃんとぶつかってみるつもり。』


今度はハッキリと力強く、わたしを見つめて言った。


その笑顔がとても眩しくて…。


『…頑張れ!』


わたしは在り来りの言葉しか言えない自分がもどかしく、カナコの手を強く握った。


『ハナ…ありがとう。』


カナコはわたしの手を握り返し、そしてわたしに手を振ると、駅のホームへ消えていった。




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