別れたオトコと会う時は
サイトークンは、わたしの初めての彼氏だった。
二年付き合って、わたしから別れを告げた。


『別れても、「友達」でいてくれよな』


サイトークンはそう言った。

わたしは、当時、「恋人」が終わっても「友達」になれると信じていた。

だから、別れた後も「友達」として会っていた。



しばらくすると、ホテルに誘われるようになった。


最初は冗談かと思った。


サイトークンが本気とわかり、わたしは言った。

『「友達」同士はそんなこと、しないんだよ。』


『わかってる。でも、お前は俺に、甘えてる。』


ドキンと、した。
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