別れたオトコと会う時は
一ピンポーン一



一人暮らしのユミの部屋のインターホンを押す。



ドアが開いた瞬間、


『ヤッホゥ!今日は、語るぞ!』


そう言って盛り上げる予定だった。


わたしとカナコは目を合わせ、無言で頷く。



その時、ドアが開いた一。


『…』



『…』


わたしとカナコは言葉を失う。


ドアを開けたその人は、ユミの不倫相手、緒方さんだった。



緒方さんの後ろから、ユミがひょいと顔を出した。


『二人とも!いらっしゃい。入って入って!』


わたしとカナコは言葉を失ったまま、もう一度目を合わせた。



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