別れたオトコと会う時は
ユミは一人部屋に残され、思った。


一これでよかったんだ。


一もう、愛しい男が自分の家に帰る後ろ姿を見送らないでいい。


一辛い夜、もう泣きながらあの人の電話を待つことも無い。


一あの、苦しいくらい切ない嫉妬に身を切られることも、もう、無いんだ。


一大好きだった。



貴方の子供を欲しいと思う程に。


一愛している。



どんなに傷付いても…。


一愛している…二度と会えない愛しい男…。


ユミは、後から後から溢れ出す感情を必死で受け止めていた一。




< 133 / 200 >

この作品をシェア

pagetop