別れたオトコと会う時は

同僚

綺麗な花が色とりどりに飾られたロビーに戻ると、すでに受付は始まっていた。


50人はいるであろうその人込みの中から、わたしは一瞬でアイツの姿を見つける。


受付に並ぶアイツと、再び目が合った一。


わたしがさっきの出来事に恥ずかしさを思い出し、目を背けようとするより早く…、


アイツがわたしに微笑む。

とても、優しい笑顔で。


全ての色が一瞬でモノクロになり、この場所にアイツとわたししかいないような錯覚に落ちる。


切なさが足元から込み上げて、わたしの胸を締め付けた。



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