別れたオトコと会う時は
『別れた後は、ね。でも、別れる前は引きずりまくり、泣きまくりでドロドロのぐちゃぐちゃだよ。でも、その分、早く次に行ける。』


『ドロドロのぐちゃぐちゃを避ける分、わたしの方が引きずるかも…』


ユミが頷く。



そんなユミを見ながらカナコは、ただ、と付け加える。


『ただ、別れたオトコに「いい女」とは思われないけどね。』



わたしはそう言って笑うカナコを見て、言った。


『…自分がボロボロになるまで愛せるって、カナコは凄いよ』


わたしの言葉に、カナコは微笑んで、小さい声で「ありがとう」と呟いた。




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