別れたオトコと会う時は
18歳の春、アイツと出会った。


アイツは、職場の先輩だった。


不器用ながらも真剣な告白は2年間続き、


『まだ誰とも付き合うつもりはない。』


そう言い続けていたわたしの気持ちを動かした。


アイツはいつも、愛おしそうにわたしを見つめ、


『ハナを、ギュッとしたい。』


と言っていた。


わたしが、


真剣な時、


くつろいでいる時、


悲しい時、


いつもアイツはそう言ってわたしを強く抱きしめ、


『ハナを、壊してしまいそうだ』


と、言っていた。



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