別れたオトコと会う時は
知り合いの結婚式にて。



別れた彼の席は、ナナメ前。


お互い懐かしい友人と話しながらも、目がよく合う。


彼が微笑んでくる。


わたしも微笑み返す。


運ばれてくる料理。



『お前、ニンジンキライだったよな』


彼が言う。



他愛のない話の中で、わたしのことをよく覚えててくれてる彼…。






『わたし、ニンジン嫌いじゃないよ。』


うっとりと語るカナコに、わたしは茶々を入れた。


『例えばよ、例えば!』


カナコは頬を膨らませた。



< 5 / 200 >

この作品をシェア

pagetop