別れたオトコと会う時は
自分の気持ちがわからなくて…


だからこそ、アイツの真剣な気持ちが痛くて…


だからこそ、応えられる自信も無くて…


ただただ、不安だった。






『ハナ。もしかして、一人で産むつもり?』


アイツの質問に、わたしは俯きながら、


『こんな気持ちじゃ、結婚出来ないよ…。』


と言った。


こんな気持ちのまま結婚して、アイツの人生まで台なしにしたら…と思うと、怖くて仕方がなかった。


『ハナ。』


優しい声で、アイツはわたしの名前を呼んだ。
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