別れたオトコと会う時は
食事を終え、食後のコーヒーを飲みながら、わたしは今までのことをマサヤさんに話した。


マサヤさんが黙って話を聞いてくれてるのが、とても嬉しかった。


『…辛かったな。体はもう大丈夫なのか?』


そう言った後、マサヤさんは逃げてばかりのわたしを「いつまで逃げてんの?」と諭す。


『だって…どうしたらいいのかわからない…。』


『その杉田くん…、だっけ?彼こそどうしたらいいのかわからないんじゃないか?』


マサヤさんは煙草に火を点け、深く息を吐いた。


『自分のことがわかるヤツなんて、そんなにいないんじゃないか?』
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