別れたオトコと会う時は
『流産…?なんで…。』


アイツの瞳から涙が落ちた。


『…ハナの話ならオレが聞くって、何度も言っただろ?』



『オレ…ハナが、もうわからないよ…。』








もう、ダメなんだ。


わたしは思った。


わたしはまた、アイツを傷つけた。


どんな理由も、言い訳。


わたしが逃げて来たことの、罪。


わたしは、なんて自分勝手だったんだろう?


今までどのくらい、アイツを傷つけて来たんだろう?


自分の傲慢さにうちのめされながら、


それでも縋り付けない自分のプライドに、


わたしはただ、佇んでいた一。

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