ビターな彼氏の甘い誘惑
和馬お兄ちゃんは、
会社の出張もかねて
私に会いに来たらしい。
そのついでに、
注文していた
指輪も取りに行くんだって。
いいなぁ。
幸せの絶頂って感じ。
はぁ。
口紅をくいっと塗ってから、
リップをついでに塗り重ねた。
出勤したら、会えるかなぁ。
「利理、ため息つきすぎ。
よーーっぽど 好きなんだな、
そいつのこと。」
「え??
えぇぇ??
そ、そんなことぉ・・・」
「だって、ずっと考えてるんだろ?」
そういわれて、
顔が、かぁぁっと赤くなるのを感じて
なんだか、ドキドキしてきた。
え?そ、んな、別に。
考えれば考えるほど
彼の、不意打ちの顔が頭から離れないわけで。