ビターな彼氏の甘い誘惑
「すいませんでした。」
何度も、何度も
謝る嶋野ななちゃん さん。
縫うまでもないし
大した傷じゃないから
大丈夫なんだけどなぁ。
「その、かわいい感じで
津川さんにアタックしたら、
津川さんきっと「ななちゃん」さんに
惚れると思いますよぉ?」
「えっ!?
で、でもっ。」
かぁっぁっとほんのり赤く染まるほほ。
「なんでぇ?
私に 聞きに来るぐらいなら、
本人をいっぱい誘ったらいいじゃないですか?」
「・・・・誘ったの。」
あ、すいません。
もう、お誘い済みでしたか・・・。
「ご飯とかは、全然
行ってくれるの。
津川君とは同期だし、仲もいいの。
でも、津川君「利理さんかわいい」ってずっと言ってて。
でも、あなたは
全然相手にしてる様子もないし。
か、香川君に聞いたら 彼氏さんいるっていうし。」
「じゃぁ、なんで?」
「だって!!
今日、
つ、津川君がっ「利理さんってすごい『勇者』だ って・・・っ。」
は・・・はい??
「だから、何かあったんじゃないかって!!
その、津川君が なんだか、すっごい 尊敬してて。」
わ、私を??!!