ビターな彼氏の甘い誘惑
まったく、
心当たりがないんだけどなぁ。
何かしたっけ?
「だから、その、」
あぁ、
心配になった ってわけね。
「ホントに、津川君とは
付き合ってないし、
私も どうにかなる気は全然 ない!」
「よかったぁ。」
にっこり。と笑う彼女は、ほんと『かわいい』
ちょっと不恰好に傷を隠した腕に
軽く 羽織ったら、
まぁ、袖を上げなければ全然わかんない。
あぁ、さっさと
飲み会に行かなきゃぁ。
ちらりと時計を見る。
「あれ?こんなところでどうしたの?」
ひょいっと顔をのぞかせたのは、
「つ、津川君。」
「津川さん。」
なんて、タイミング。