ビターな彼氏の甘い誘惑
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夕方の西日がきらりと隣のビルに反射する。
私は、この瞬間が嫌いじゃない。
キラキラって、
ガラスがオレンジに反射するの。
ちょっと眩しいけど、
夕方のしんなりした雰囲気とか、
やっと仕事終わるぞーーって感じが好き。
ちらりと腕時計を見ると、
もう少しで六時。
よぉしっ。
終わりそうっ。
最後にカチカチと
パソコンでデータを修正して、
その書類を部長に送ってーーー。
「利理ちゃん。
楽しそうだねぇ。デート?」
「牧瀬さん。
ふふふ。
そうなんですぅ。
・・・女の子とですけどね♪」
きゃっ。
と、かわいらしく答える。
牧瀬さんは、
この部署の先輩で、優しくて的確にフォローしてくれる。
のほほんと、
場を和ませてくれるから
私は、牧瀬さんが大好き。
あっ。
もちろん、同僚としてね。
だって、牧瀬さん奥様にぞっこんだし。